2021年1月も終わりを迎え、過去の円高基調に異変が出る
米大統領選からBiden氏就任に向け、ドルは各通貨に対して弱い方向を維持していました。
一旦102円台まで落ちたものの、その後は104円までの戻る強さを見せています。
再度円高ドル安に向かうのか?と見せかけながら、2021年1月28日本日、ドル円は104.40付近まで上昇しました。
僕自身は過去数か月にわたり、ドルが安くなっているから円高が続く。そんな見込みを記事にしてきましたが、多少下地が変わったようです。
ドル円は米国の10年国債利回りの率にかなり左右される
外貨はただ単に安い高いで売買されているのではなく、その国と例えば日本のどちらにお金を預けた方が「増えやすいか」つまり利息が高い方にお金が流れます。
そして日本やアメリカの10年国債の利率が一番の指標となっています。
この利率は日本の方が低く、米国の方が高い状態なので、本来ならドルは110円120円と上昇するべきなのですが、そこに現れるのが…
の違いです。
読んで字のごとくですが
実質というと、数字に出ない隠れた実際の適応されている
の様な印象がありませんか?
実質金利と名目金利も同じです。
実質金利は、物価上昇率を加味した金利
となっています。
計算式は
この-(マイナス)がお味噌汁にて、物価上昇率が高ければ高い程、実質金利は低くなります。
昔、郵便局の金利が8%スゲー!!と思っても、インフレが6%7%で進んでいたら実質は1%の金利という事です。
逆に、日本の様に物価が上昇しないと実質金利が高くなります。名目と同じような金利が貰えるという事です。
さらに、デフレで物価が-2%だとすると、金利はゼロ金利ですから実質金利は2%という事になります。
実際の米国と日本の実質金利は次回以降にお見せしますが、
いつも通り平たく言いますと、
現状実質金利が
米国<日本
なのです。
だから大統領選あたりでは円がどんどん高くなっていきました。金利が安い国から金利が高い方へと流れていたのです。日本のゼロ金利を考えると考えられない事ですが、中国コロナの影響でアメリカが一時期物価上昇が抑えられてしまったのです。
アメリカで物価が上昇し始めた?長期金利も上がり始めた
こちらは米国10年国債の利率のチャートです。
2021年1月5日を境に一気に急上昇です。
これを翻訳すると、国債が一気に不人気になったという事です。
そして米国の株価が回復を始めました。国債を売り飛ばして株に買い替えです。
ドル円も、1月5日を境に一気にドル高が始まりました。これはドルを買い戻す動きです。
本日1月28日ですが、長期金利上昇もやや落ち着きを取り戻しています。イコール国債の人気が出始めているという事です。
ドル円は104円を回復しました。イコールドルが日本へ逃げていないという事です。
お金が米国に戻り始めているという事です。
ドルの人気が回復し始める予兆か?
こちらはドルIndexという指標で、ドル対外国通貨で人気を測るようなチャートです。
チャートが低ければ低い程ドルの人気が下がっているという事ですが、最後の方で少々ギザギザが始まり、上向きそうな形で終わっています。
これにより、円高という流れが変わる可能性があります。世界中の資産が今後アメリカに回帰する可能性も高く、新興国通貨やビットコインの流れにも注意が必要となってきました。